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関連会社間転勤用ビザ

日本やアメリカ国外の企業からアメリカの関連会社に派遣される場合 によくつかわれるビザに関連企業間転勤のL-1 ビザがあげられます。会社がLビザに該当するには米国の雇用主と米国外の派遣元の会社が親会社、支社、系列会社、子会社などの資本関係がなければなりません。また、派遣元会社もアメリカの企業も両方とも継続的に事業を営んでいなければなりません。派遣社員は、過去3年の内最低1年以上米国外の関連会社で勤務経験があり、かつ役員・管理職用のL-1Aビザか特殊技能・知識者用のL-1Bビザの条件に該当しなければなりません。会社も派遣社員もこれら条件を満たせば、Lビザを申請することができますが、申請方法には3通りあります。 (1)Lビザ普通申請、(2)ブランケットL申請、(3)通勤者用L申請、のいずれの方法で申請を行うのがベストか判断していきます。

L-1ビザ普通申請

Lビザは、基本的には2段階の申請を経なければならなりません。まずは、アメリカの雇用主が移民局に対して、派遣社員のLビザ雇用申請を行います。移民局に申請が承認されたら、本人は移民局からの承認通知書をもって、在外の米国大使館もしくは米国領事館にてビザ面接をおこない、ビザ・スタンプを発行してもらってから、入国することになります。近年米国移民局の審査基準が大変に厳しいため、移民局への申請に対し、追加証拠の要請が来る確率が非常に高くなっていますし、審査時間が長引くと赴任予定日が大幅におくれることがあります。そこで、同じLビザでも、Eビザのように直接米国大使館でビザを申請する方法を紹介します。

ブランケットL

国内外に最低3つの関連会社をもち、さらに(1) 直近12ヶ月に10人以上のLビザの承認を得ている; (2) 米国内の関連会社の合計総売上げは$25 ミリオンドル 以上ある; もしくは(3)米国内で1,000人以上の従業員を雇用していれば、Lブランケットを申請することができます。L-ブランケットとは、包括申請のことで、関連会社間の移動を円滑にするためにできたものです。最初は国内外の関連会社のリストを移民局に提出してLブランケットを申請します。Lブランケットが承認されれば移民局の承認通知書には関連会社のリストがついてきます。Lブランケットは最初は3年有効ですが、延長時には無期限有効の承認通知書がとどきます。このブランケット通知書があれば、派遣社員は移民局にL申請を行う必要がなくなります。派遣社員はこの会社リスト付のブランケット承認通知書とビザ申請書類を国外の米国大使館に持参し、直接に面接審査を行います。面接に問題がなければ3~7日ほどでビザが送られてきます。この方法の利点は移民局の個別申請を避けることができるため、ビザ入手までの期間が大幅に削減できることです。また関連企業リストにある会社であれば、事前に移民局に雇用主変更申請を行う必要はなく、関連会社間の移動が自由になります。ただし、皆が皆Lブランケットを申請できるわけではありません。創業1年未満の新規企業はブランケットを申請できません。また、L-1B申請者は大卒であることが条件となります。

通勤者用 L

通常、役員・管理職用のL-1A滞在資格は最長7年、特殊技能・知識者用のL-1Bビザ滞在資格は最長で5年までしかありません。しかし、最長期限をこえてLビザを延長できる場合があります。これはIntermittent L(断続的L)もしくはCommuter L(通勤用L)といいますが、一般に米国外に住所があり、米国には短期間滞在、もしくは米国での直近の滞在期間が半年以下であった場合、Lビザの延長回数に制限がなくなります。例えばカナダやメキシコに住みアメリカには出張でたまにしか来ない場合、もしくは、日米兼任でアメリカには1年のうち半年も滞在しない場合、Lビザの最長期限をこえてビザもしくは滞在資格をさらに延長することができます。ただし、米国の訪問・滞在目的がLビザ役員・管理職の任務遂行、もしくはLビザ特殊技能職の趣旨と一致していなければ延長はできません。尚、 アメリカでの滞在期間が1年間の内6ヶ月をこえたら、通勤者用Lビザの資格を取り消されることがあるので要注意です。

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